本研究は, 2016年から立命館大学人間科学研究所で研究が開始されている新しいプロジェクトです. 人工知能の分野では,エキスパートシステムをはじめ,事例ベースで推論を行うアルゴリズムの有用性が明らかにされています. その手法は,医療診断を始めとする様々な分野で利用実績が認められており,裁判の場面でも意思決定のための判断材料として利用することの有用性も期待されています.その一方で,裁判の場面においては人間が人工知能に対して提示される判断内容に対して,それをどのように受け入れるのかという心理的な問題を考えなくてはなりません.人間がこのような場面において,人工知能のシステムが提示する情報を意思決定の判断材料とすることは可能なのでしょうか.本研究では,これらの点についての実験心理学的な手法による検討を行い,人工知能の司法判断への応用の可能性を目指します.
意思決定時における人工知能の利用/Using AI for Decision Making at a Court Scene
Hayashi, Y. Wakabayashi, K.(2017) Can AI become reliable source to support human decision making in a court scene?, Proceedings of the 20th ACM Conference on Computer-Supported Cooperative Work and Social Computing(CSCW 2017),195-198
ロボット恐怖症度合による意思決定への影響/Influence of Robophobia in Decision Making
Hayashi, Y. Wakabayashi, K.(2018)Influence of robophobia on decision making in a court scenario: A preliminary experimental investigation using a simple jury task, Proceedings of the 13th Annual ACM/IEEE International Conference on Human Robot Interaction (HRI2018), 121-122
リアルロボットとCGロボットの比較/Comparing the Use of Real and CG Robots
Hayashi, Y. Wakabayashi, K. Shimojyo, S. Kida, Y.(2019) Using decision support systems for juries in court: Comparing the use of real and CG robots, Proceedings of the 14th Annual ACM/IEEE International Conference on Human Robot Interaction (HRI2019), 556-557